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2024/06/16
口腔外科・親知らず
「唾液腺の秘密:顎下腺の不思議」
顎下腺は、口腔内における唾液腺の中でも重要な役割を果たす大きな唾液腺の一つです。この唾液腺は、耳下腺に続く位置にあり、楕円形をしており、長さは2.5〜3.5cm、厚さは約1.5cmとなっています。顎下腺は、顎舌骨筋の下に位置し、顎骨と顎二腹筋の間の三角形状の窩に収まっています。外部からは浅頸筋膜で覆われており、比較的保護された位置に位置しています。

顎下腺管は、腺の後端から出て顎舌骨筋の後縁を迂回し、その上部に向かって進みます。そして、舌下腺の内側を通過して舌下小丘に開口します。この管の長さはおよそ5〜6cmに及び、唾液の分泌を調節し口腔内の潤いを維持する役割を果たします。

顎下腺は、消化における唾液の分泌や口腔内のpHの調整、食事の摂取時における唾液の分泌量の調整など、様々な生理的機能を担っています。また、唾液には消化酵素や免疫物質が含まれており、口腔内の細菌の増殖を抑制したり、口腔内の清浄を保つ役割も果たしています。

顎下腺の正常な機能は、口腔内の健康維持に欠かせない要素となっており、唾液腺の一つであるという位置づけからもその重要性がうかがえます。口腔内の環境を維持し、消化や嚥下などの機能に必要な唾液の分泌を担う顎下腺についての理解は、口腔内の疾患や機能障害の予防や治療において重要です。

顎下腺の異常な腫れや疼痛、唾液の分泌異常などの症状が見られる場合、口腔内の疾患や唾液腺の疾患が疑われます。顎下腺炎や顎下腺結石、唾液腺腫瘍などが原因として考えられ、適切な診断と治療が必要となります。

顎下腺の疾患は、薬物療法や口腔内のケア、必要に応じて手術などの治療方法が選択されます。また、口腔内の状態や唾液腺の機能を維持するために、適切なケアや予防策が重要となります。定期的な歯科検診や口腔内の清掃、適切な水分摂取などが唾液腺の健康維持に役立ちます。

顎下腺は、口腔内の機能や健康に深く関わる重要な器官であり、その正常な機能は私たちの日常生活において欠かせないものです。顎下腺についての理解を深めることで、口腔内の健康状態を保ち、適切なケアを行うことができます。口腔内の健康を維持するためには、定期的な歯科検診や適切な口腔ケアを行い、唾液腺の健康をサポートすることが重要です。

唾液腺は口腔内において重要な役割を果たす器官であり、その解剖学的構造は顕微鏡的観察によって明らかにされます。大部分が漿液性であり、一部が混合性であるという特徴を持ちます。腺小葉内には脂肪細胞が少なく、終末部間の結合組織も少なくて緻密であることが観察されます。

漿液性の部分には介在および線条導管がよく発達しており、漿液細胞が豊富に存在します。一方、混合性の部分では漿液細胞と粘液細胞からなり、漿液細胞が終末部の一隅に押され、半月を形成する様子が観察されます。粘液細胞は分泌物が多く含む時、その原形質は扁平な核と共に細胞の底部に圧せられる特徴があります。

このような顕微鏡解剖学的な観察から、唾液腺の構造と機能について理解を深めることができます。唾液腺は口腔内の健康に不可欠な役割を果たしており、その正常な構造と機能を維持するためには適切なケアや予防が重要です。唾液腺の解剖学的特徴を理解することで、口腔内の健康を維持し、全身の健康にも貢献することが期待されます。



唾液腺の漿液性と混合性の部分が共存する構造は、唾液の構成成分に多様性をもたらし、口腔内のさまざまな機能を支えています。漿液性部分は主に水分や消化酵素を含んでおり、食物を噛んだり飲んだりする際に必要な唾液の分泌を担っています。一方、混合性部分には粘液細胞が含まれており、口腔内の粘膜を保護し、唾液の滑りやすさを提供する役割があります。

唾液腺の解剖学的特徴を理解することで、口腔内の疾患や異常に対する診断や治療にも役立ちます。例えば、唾液腺の腫瘍や結石、炎症などが起こると、唾液の分泌や質が変化し、口腔内の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。顕微鏡解剖学的な観察によって、これらの異常を早期に発見し、適切な治療を行うことができます。

唾液腺は、身近な器官でありながらその構造や機能について十分に理解されていない部分もあります。しかし、顕微鏡解剖学を通じて唾液腺の微細な構造を観察し、その重要性を理解することで、口腔内の健康や全身の健康につながる重要な知識を得ることができます。唾液腺の解剖学的研究は、医学や歯学の分野において重要な役割を果たしており、今後の研究や臨床においてもさらなる進展が期待されています。



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この記事を書いた人

歯科医師
上垣 公彰
プライベートでは2人の父親です。
2人ともむし歯はありません!!
私が実践した、こどもをむし歯にしない方法をお伝えします。