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2025/03/03
予防歯科
「ひな祭りを彩るお歯黒!」
本日3月3日はひな祭りですね。
近年のひな人形は、家のスペースの問題なのか簡略化されたものが多いので、ご存じの方は少ないと思うのですが、三人官女のうちの1人だけお歯黒をしています。

お歯黒とは
歯科衛生が未発達であった時代において、お歯黒は歯の並びや変色を隠すだけでなく、口腔内の悪臭や虫歯、歯周病などの予防効果を持つとされておりました。その染料は、口腔内に残る悪臭を吸着して中和し、虫歯や歯周病の原因となる細菌の繁殖を防ぐ働きがあったと考えられています。

お歯黒の原料は、主に植物性の染料や鉱物質などが使用されておりました。植物性の染料は、漢方薬や薬草などから抽出され、口腔内に安全かつ効果的に使われていました。また、鉱物質は、鉄分やミネラルを含むものが使用され、口腔内のバランスを整える効果が期待されておりました。

お歯黒は、歯の美容と健康の維持において欠かせないたしなみとして重要視されていました。歯の並びや変色を隠すことで、個人の美意識や社会的な地位を高める効果がありました。また、口腔内の悪臭や細菌の繁殖を抑える効果があったため、歯周病や虫歯の予防にも役立っていたとされています。

お歯黒は、歯科衛生の進歩に伴い、次第に使用されなくなっていきました。歯科医学の発展により、歯磨き粉やマウスウォッシュなどの歯科衛生用品が登場し、より効果的に口腔内の清潔を保つことが可能となりました。また、歯科医師による定期的な歯のクリーニングや予防歯科治療も普及し、口腔内の健康を維持するための選択肢が増えました。

現代では、歯科医学の進歩により、歯科医師や歯科衛生士による適切なケアや定期的な検診が重要視されています。歯科医学の知識や技術が進歩したことで、歯周病や虫歯などの口腔内の疾患を予防し、早期発見・治療することが可能となりました。

お歯黒が歯科衛生の一環として重要視されていた過去の時代は、歯科医学の歴史の一部として大切にされています。その知識や技術が現代の歯科医学に継承され、口腔内の美容と健康を守るための基盤となっています。

現代においては、お歯黒という歴史的な文化や伝統を大切にしながらも、科学的な根拠に基づいた歯科衛生を実践することが重要とされています。歯科医学の進歩により、より安全で効果的な方法で口腔内の健康を維持することが可能となり、口臭や歯周病、虫歯などの口腔内の問題を予防・治療することができるようになりました。

ちなみにお歯黒の主成分は鉄漿水(かねみず)と五倍子粉(ふしこ)が歯を黒く染める効果を持っています。鉄漿水は、酢酸に鉄を溶かした茶褐色で悪臭のする溶液であり、歯に塗ることで特有の黒い色素が歯に染み込んでいきます。その後、五倍子粉を上塗りすることで、鉄漿水の酢酸第一鉄とタンニン酸が結合し、歯が黒変する作用が引き起こされます。

お歯黒には、虫歯予防や歯の浸食に対する効果があるとされています。鉄漿水が歯を覆うことにより、虫歯の原因となる酸や細菌から歯を保護し、歯を被膜で覆うことで虫歯の発生を抑制する効果が期待されます。また、鉄漿水の成分がエナメル質に浸透することで、歯が浸食に対して強くなるという利点もあります。

お歯黒は、毎日から数日に一度の頻度で染め直す必要があります。これは、歯の表面の色が時間とともに薄れるため、定期的にお手入れを行うことで美しい黒い色を維持することができます。

日本の伝統的な歯の美容法であるお歯黒は、鉄漿水や五倍子粉を使用することで歯を黒く染める効果があるだけでなく、虫歯予防や歯の浸食に対する効果も期待されます。その歴史と効果を踏まえると、お歯黒は日本文化の一部として受け継がれてきた重要な歯の美容法と言えるでしょう。


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この記事を書いた人

歯科医師
上垣 公彰
プライベートでは2人の父親です。
2人ともむし歯はありません!!
私が実践した、こどもをむし歯にしない方法をお伝えします。