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2024/09/22
口腔外科・親知らず
「血餅の大切な役割」
抜歯後の血餅の形成とその重要性について、説明いたします。

抜歯後は、歯茎の傷口から血液が出ている状態であり、その血液が固まってできるのが血餅です。血餅は、歯茎の傷口を保護し、傷口からの出血を止める役割を果たします。また、血餅が傷口を覆うことで、傷口周辺の組織が新しく再生するための適切な環境を提供します。

血餅がしっかりと定着するまでの数日間は、傷口を保護し、治癒を促進するために特に注意が必要です。激しいうがいや傷口を舌や指で触れる行為は、血餅を剥がし、さらに出血や感染のリスクを高める可能性があります。そのため、血餅が定着するまでの数日間は、傷口周辺を優しく扱い、激しい刺激を避けることが重要です。

また、歯ブラシが直接傷口に触れることがないように注意することも大切です。血餅が剥がれると、傷口が再び出血し、治癒が遅れる可能性があります。そのため、血餅が定着するまでの間は、優しく歯磨きを行い、歯ブラシが傷口に触れないように気をつけることが必要です。


抜歯後の適切なケアは、血餅の形成と定着だけでなく、炎症の予防や痛みの軽減にも重要です。抜歯後は、腫れや痛みが生じることがありますが、適切なケアを行うことでこれらの症状を和らげることができます。

抜歯後は、処方された抗生物質や鎮痛剤を服用し、痛みや腫れを軽減することが推奨されます。また、冷却パックや氷を使って腫れを抑えることも有効です。適切な食事や飲み物の摂取も重要であり、柔らかい食事や冷たい飲み物を摂取することで、傷口の刺激を最小限に抑えることができます。

さらに、抜歯後は口腔内の清潔を保つことも大切です。血餅が定着した後は、軽いうがいや歯磨きを行い、口内の細菌の繁殖を防ぎましょう。ただし、強い力を入れてのうがいや歯磨きは避け、優しく行うことが肝要です。

抜歯後の適切なケアを行うことで、血餅の形成と定着をサポートし、炎症や感染のリスクを軽減することができます。また、痛みや腫れの緩和を促し、早い回復を実現するためにも、丁寧なケアが不可欠です。抜歯後の指示やアドバイスに従いつつ、適切なケアを行い、快適な回復を目指しましょう。


この記事を書いた人

歯科医師
上垣 公彰
プライベートでは2人の父親です。
2人ともむし歯はありません!!
私が実践した、こどもをむし歯にしない方法をお伝えします。