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2024/09/04
小児歯科
「哺乳瓶むし歯とは?」
哺乳瓶虫歯は、乳幼児期に哺乳瓶を使用している子どもに多く見られる虫歯の一種です。主に上前歯付近の6本の歯に発生し、歯の表面を侵食してゆく特徴があります。この疾患は、砂糖を含む飲料や食品を摂取した後、口の中に残った砂糖が歯垢と結合して歯の表面に付着し、そこに口腔内の細菌が繁殖することで発症します。

哺乳瓶虫歯は、その進行が比較的速く、歯全体を溶かすことがあります。また、虫歯の進行が歯の裏側の神経に近い部分に達すると、痛みを引き起こしやすくなります。この状態になると、根管治療や抜歯が必要となることもあります。

哺乳瓶虫歯の原因の一つに、寝る前に哺乳瓶に入れられた甘い飲み物(例:ミルク、ジュース)を与えたまま寝かせることが挙げられます。寝ている間は唾液の分泌が少なく、口腔内のバクテリアが砂糖を分解して酸を生成し、歯の表面を侵食する可能性が高まります。そのため、適切な歯磨きや口腔ケア、定期的な歯科検診が重要です。

哺乳瓶虫歯の発症は、哺乳瓶だけでなく母乳やストローマグを使用した場合にも起こり得ます。特に、母乳やストローマグを使って寝かしつけを行うことや、長時間にわたって授乳や飲み物を口に含んでいる場合には、哺乳瓶虫歯のリスクが高まります。これは、歯の表面に砂糖が付着し、口腔内の細菌が砂糖を分解して酸を生成し、歯を溶かす過程が始まるからです。

母乳やストローマグの使用が原因で哺乳瓶虫歯が発生する背景には、乳幼児期の赤ちゃんが長時間授乳をしていることがあります。授乳中に赤ちゃんが口の中に残った砂糖が、口腔内のバクテリアによって分解され、歯の表面に付着したまま放置されることで虫歯の原因となります。特に睡眠中や授乳中に唾液の分泌が減少し、口の中が乾燥すると、細菌の活動が活発になり、虫歯が進行しやすくなります。

ストローマグについても同様で、中身や飲ませ方によっては哺乳瓶虫歯のリスクがあることが指摘されています。特に、甘い飲み物をストローマグに入れて長時間飲ませたり、子どもがストローをくわえたまま放置することで、歯に砂糖が付着し、虫歯の原因となる可能性があります。

このように、母乳やストローマグを使用する際にも、適切な口腔ケアや摂取量の管理が必要です。乳幼児期の歯の健康は将来の歯の健康にも影響を及ぼすため、歯科医との定期的な相談や適切な予防策を講じることが重要です。哺乳瓶虫歯は、単純に哺乳瓶の使用だけでなく、赤ちゃんの行動や飲み物の摂取方法によっても引き起こされることを理解し、適切な対策を取ることが必要です。



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この記事を書いた人

歯科医師
上垣 公彰
プライベートでは2人の父親です。
2人ともむし歯はありません!!
私が実践した、こどもをむし歯にしない方法をお伝えします。