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2024/08/27
治療について
「歯科治療で使われるオーラ注の注意点」
オーラ注は、歯科領域で一般的に使用される局所麻酔薬の一つであり、アドレナリンを含有しています。アドレナリンは交感神経刺激薬であり、血管収縮作用を持つため、麻酔の効果時間を延ばし、出血を抑制する効果があります。この特性により、手術や処置中に出血を最小限に抑えつつ、麻酔の持続時間を確保することが可能となります。

オーラ注には、局所麻酔薬として一般的なリドカイン塩酸塩も含まれており、知覚受容器や第1次ニューロンでの神経インパルスの伝達を遮断することで麻酔作用を発揮します。リドカインは神経を遮断することで痛みを軽減し、患者の痛みや不快感を和らげる効果が期待されます。

特にオーラ注の特徴として挙げられるのは、アドレナリンの濃度が高いことです。アドレナリンは血管収縮作用を持つため、麻酔薬の局所投与部位周囲の血管を収縮させ、麻酔薬の拡散を遅らせることで麻酔の持続時間を延ばす効果があります。また、酒石酸水素アドレナリンが1/73000も含まれており、「血管収縮薬が一番濃い」とも言われるほど、血管収縮作用が強いとされています。

さらに、オーラ注は浸潤麻酔や伝達麻酔の強さがプロカインの2~4倍とされており、効果的に痛みを軽減することができます。このように、オーラ注は高濃度のアドレナリンを含むことで麻酔の効果時間を延ばし、酒石酸水素アドレナリンによる強力な血管収縮作用を持つことが特徴として挙げられます。



オーラ注はリドカインを主成分として含むため、リドカインに対する過敏症やアレルギー反応が心配される。患者のアレルギー歴や過去の麻酔反応について適切に評価し、リスクを最小限に抑えることが重要です。

オーラ注の投与量や注射技術も重要で、過剰な投与や誤った注射技術によって、局所麻酔薬の過剰摂取や神経損傷などの合併症が生じる可能性がある。歯科医師は患者の症状や処置内容に応じて適切な投与量や注射技術を選択し、安全かつ効果的な治療を行うことが求められます。


オーラ注は歯科領域における局所麻酔として広く使用されており、その使用法や用量には慎重な注意が必要です。通常、浸潤麻酔や伝達麻酔には成人で0.3〜1.8mLが使用され、口腔外科領域の麻酔には3〜5mLが一般的です。しかし、年齢や麻酔領域、部位、組織、症状、体質などによっては、適宜増減する必要があります。増量する際には慎重に判断し、適切な量を投与することが重要です。

特に、高血圧や動脈硬化、心不全、甲状腺機能亢進、糖尿病、血管攣縮の既往がある患者、心刺激伝導障害のある患者、全身状態が不良な患者には、オーラ注を投与する際には注意が必要です。これらの患者には、心臓や血管系への影響や副作用のリスクが高まる可能性があります。そのため、治療上やむを得ない場合を除いては、オーラ注の使用を避けるべきです。



オーラ注は局所麻酔として有効であり、適切に使用することで患者の痛みを軽減し、治療の成功率を高めることができます。しかし、適切な使用方法や用量の確認が重要であり、患者の安全を守るためには慎重な判断が求められます。

患者にオーラ注を投与する前には、患者の健康状態や既往症、服用している薬剤などを詳細に把握することが必要です。特に、心臓や血管系に関連する疾患を持つ患者には、オーラ注の使用を慎重に検討する必要があります。そのような患者には、他の麻酔方法を検討することも重要です。

オーラ注の投与後には患者の状態を適切に観察し、副作用や合併症の発生を注意深くチェックすることが必要です。万が一、異常な症状が現れた場合には速やかに対応し、必要な処置を施すことが重要です。

オーラ注を適切に使用することで、患者の治療体験を改善し、治療の成功率を高めることができます。しかし、患者の安全を最優先に考え、適切な判断と管理を行うことが重要です。歯科医師は常に患者の健康と安全を第一に考え、最良の治療を提供する責務があります。




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この記事を書いた人

歯科医師
上垣 公彰
プライベートでは2人の父親です。
2人ともむし歯はありません!!
私が実践した、こどもをむし歯にしない方法をお伝えします。