2023/10/10
入れ歯(義歯)
「総義歯のメリットとデメリットを知って、自分に合う選択をしよう」
総義歯は、全ての歯を欠損している状態に使用される入れ歯の一種です。総義歯は、人工の歯を含むアクリルや金属のベースによって支えられたプラスチック製の歯のセットです。以下に、総義歯の詳細を説明します。
1. 総義歯の種類:
総義歯には、完全な歯列を再現するフルデンチャーと、残存歯がある場合にそれらを覆って作られるオーバーデンチャーの2つの主な種類があります。フルデンチャーは、全ての歯を欠損している場合に使用され、歯槽骨に直接装着されます。
2. 総義歯の装着方法:
総義歯は、歯槽骨に対して直接装着されるため、装着の際には歯槽骨の形状に合わせる必要があります。歯槽骨の状態によっては、骨造成手術や骨増量手術が必要な場合もあります。また、総義歯は口蓋や舌に対して適切にフィットする必要があります。フィット感を向上させるために、一時的な入れ歯を使用したり、装着後の微調整が必要になることもあります。
3. 総義歯の利点:
総義歯は、歯の欠損を補うことができ、患者の噛む力や咀嚼機能を回復させることができます。また、外見上も自然な見た目を再現することができ、患者の自信や口元の美しさを取り戻すことができます。さらに、総義歯は比較的手頃な価格で入手できるため、経済的な選択肢としても利点があります。
総義歯のメリットには、以下のような点があります。
咀嚼機能の回復:総義歯は、歯の欠損を補うことができ、患者の噛む力や咀嚼機能を回復させることができます。歯を失うと食べ物を十分に噛むことが難しくなり、栄養不良や消化不良を引き起こす可能性があります。総義歯の装着により、患者は再び正常な食事を摂取できるようになります。
発音の改善:歯を失うと、発音に支障をきたすことがあります。特に前歯を失った場合、発音が不明瞭になることがあります。総義歯の装着により、発音の改善が期待できます。人工の歯が正しく配置されることで、発音が明瞭になり、自信を持って話すことができるようになります。
外見の改善:歯を失うことは、外見上の自信を失う原因となることがあります。総義歯は、自然な見た目を再現することができ、患者の口元の美しさを取り戻すことができます。顔の形状や口元のバランスを調整することで、より若々しい外見を得ることもできます。
快適な装着感:総義歯は、歯槽骨に直接装着されるため、適切なフィット感を得ることができます。装着時の不快感や違和感を最小限に抑えることができます。また、総義歯は個別の歯とは異なり、脱着が可能です。これにより、清掃やメンテナンスの際に便利です。
経済的な選択肢:総義歯は、他の歯の補綴治療法に比べて比較的手頃な価格で入手できます。総義歯は、金属やプラスチックの素材を使用するため、費用が抑えられます。また、総義歯は一度作製すれば、比較的長期間使用することができるため、経済的な選択肢となります。
心理的な安定:歯を失うことは、患者の自尊心や生活の質に悪影響を与えることがあります。総義歯の装着により、歯の欠損による心理的な負担を軽減することができます。自然な見た目と機能の回復により、患者は自信を取り戻し、社会的な活動や人間関係に積極的に参加することができます。
以上が、総義歯のメリットについての説明です。総義歯は、歯の欠損による機能や美しさの回復に役立ちます。
4. 総義歯のデメリット:
総義歯にはいくつかのデメリットも存在します。まず、初めての装着時や長時間の使用により、総義歯が不快感を引き起こすことがあります。特に初めのうちは違和感や適応期間が必要となる場合があります。また、総義歯は周囲の組織に圧力をかけるため、一部の患者は歯茎や口腔組織の炎症や潰瘍のリスクがあります。さらに、総義歯は噛む力や咀嚼機能が自然の歯に比べて低下することがあり、食事の制限や注意が必要になることもあります。
総義歯のデメリットには、以下のような点があります。
咀嚼機能の制限: 総義歯は、自然な歯のように咀嚼力を完全に回復することはできません。歯の欠損により、噛む力が低下し、食物を十分に咀嚼することが困難になります。特に硬い食品やゴム質の食品を咀嚼する際に制限が生じることがあります。
食べ物の味覚の変化: 総義歯は、天然の歯と比較して咀嚼力が制限されるため、食べ物の味覚にも影響を与えることがあります。咀嚼力の低下により、食べ物の味や食感を正確に感じることが難しくなる場合があります。
装着感の不快さ: 総義歯は口腔内に装着されるため、初期の段階では装着感や違和感を感じることがあります。特に装着箇所の適応に時間がかかる場合があります。また、装着時の摩擦や圧力により、口腔内の粘膜や歯槽骨に負担がかかることがあります。
口腔内の清掃の困難さ: 総義歯は脱着可能なため、取り外して清掃する必要があります。しかし、総義歯は歯と歯茎の間に隙間ができるため、食べ物のかすや細菌が蓄積しやすく、口腔内の清潔さを保つことが難しくなります。不適切な清掃は、口臭や口腔感染症の原因となることがあります。
歯槽骨の吸収: 歯を失うと、歯槽骨に刺激が与えられなくなり、徐々に吸収されることがあります。総義歯は歯槽骨に直接装着されるため、吸収の進行を抑えることができますが、完全に止めることはできません。歯槽骨の吸収により、装着感やフィット感が低下し、定期的な調整や再製作が必要となる場合があります。
社会的な制約: 総義歯は、個別の自然歯と比較すると、咀嚼力や安定性が低下するため、食事や日常生活に制約が生じることがあります。特に硬い食品の咀嚼や粘膜の刺激を伴う活動、スポーツなどには注意が必要です。また、総義歯が外れたり、不快感を感じたりすることで自己意識が高まり、社会的な場面での自信やコミュニケーションに影響を与えることがあります。
以上が、総義歯のデメリットについての説明です。総義歯は、歯の欠損による機能や美しさの回復に役立ちますが、上記のデメリットも考慮する必要があります。
5. 総義歯のケアとメンテナンス:
総義歯は、適切なケアとメンテナンスが重要です。日常的なブラッシングや洗浄、入れ歯の定期的な取り外しと清掃が必要です。また、定期的な歯科医院でのメンテナンスや調整も重要です。総義歯のフィット感や咬合の確認、修理や再調整の必要性の判断を行うため、定期的な歯科検診が欠かせません。
以上が、総義歯の概要と利点・デメリットについての説明です。総義歯は、歯の欠損による機能や美しさの回復に役立ちますが、個々の状況に合わせた適切な治療計画とケアが必要です。歯科医師との相談や検討を行い、最適な治療法を選択することが重要です。